松井建築研究所                    
MATSUI ARCHITECTURE OFFICE                   

現場の様子
耐震性を高める為の大改修

閑静な住宅街にある代々大切に受継がれてきたお住まいの全面改修が、腕の良い大工さん達によって、現在進行中である。約80年前(昭和初期)に主屋が作られ、30年後に2階を増築され、さらに30年後に生活に合わせた改修がなされてきた。
今回は世代交代に当り、耐震性を高める事を一番の目的とし、座敷である前の間、中の間、奥座敷は耐震工事の後、復元することとし、他は新しい用途の為に再生する事となった。

耐震壁を設置
昔の家の弱点として壁の少なさがある。建物全体のバランスを考えた箇所に耐震壁を入れていく。
今回昔の大谷石の基礎は鉄筋コンクリートにし、120角の土台の上に耐震壁を梁下まで設置する。
松井建築研究所の民家再生では、日本の大工さん達が研究し続けてきた木造工法の良さ生かし、
柱と柱の間に、105角のフレームにホゾ抜きクサビ止めの105角の貫を通した
柔らかさにねばり強さのある耐震壁を設置している。

105角のフレームにホゾ穴を開けていく。

貫をホゾ穴に通しクサビを打つ

長ホゾとクサビ止めの詳細

外廻りの主要部分に耐震壁を設置する


両サイドは柱に、上部は梁に、下部は土台に接続する

内部の耐震壁

間柱と18mm厚105巾板による耐震壁


既存柱も耐震壁によって補強される。

さらに補強として必要ヵ所に金物止めをする


外廻りは、柱脚、柱頭に金物補強をする

柱頭、柱脚の補強金物

棟木、束、母屋、登梁の補強金物