松井建築研究所                    
MATSUI ARCHITECTURE OFFICE                   

小木津の民家再生

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築約100年3代に渡って住み継がれてきたこの地域独特の民家で、敷地の前に畑が広がり、背後に緑豊かな小山が建物を守っている。
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建主は30代後半のご夫婦とお子さんお二人で、現代生活に合った機能的な家を、また今後も安心して住み続けられる様に耐震補強をしっかりやってほしいというご希望がありました。

地震国である日本では、耐震補強が古民家にとって重要な課題です。基礎から壁、柱、小屋組まで粘りと柔らかさのある日本の伝統工法の良さを生かしながら、新築同等の耐震性能まで補強しました。完成後2011年3月に発生した東北大震災の時には震度6強の地震を受けましたが、屋根の棟瓦が落ちたのとレンジのダクトが曲がってしまった以外は、目立った被害はありませんでした。


ここにその再生工事内容を基礎から順番にご紹介します。





1.民家再生−基礎

昔の基礎を補強する

古民家再生工事に当たり、家の土台とも言える既存の基礎の状態が重要です。長い間には地盤沈下、湿気による腐り、さらに虫による被害など大きな支障が生じている場合があるので、まずしっかりと調査する必要があります。
補強方法はその状況から判断していきますが、建物をジャッキーで揚げて、全ての基礎をやり直す方法、または既存の基礎を補強していく方法などがあります。
今回この民家の既存基礎の状況は湿気による腐り、虫害もなかった為、既存の基礎を補強していく方法をとりました。

再生前の基礎の状況ー石場立て

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古民家の基礎はこのように柱が石の上に載っている石場置きです。再生工事に於いて、この基礎石の補強を一つ一つ行っていく。

周りを広げる

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既存の石の周りを掘り、鉄筋を組んでいく

コンクリートを流し込む

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コンクリートを流し込み基礎を頑丈にし、大きくする。

大きく頑丈になった基礎

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石場置きは金物などで柱と固定していない為、ずれ落ちてしまう可能性があるため、大きくコンクリで頑丈に補強する。

大黒柱の基礎

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大黒柱の基礎は特に大きく補強する

土間コンを広げて補強

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玄関周りの土間コンを基礎石の周りにさらに広げて打つ

外回り布基礎の補強

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外回りの布基礎は無筋であったりブロックであったりするので、その両サイドに鉄筋コンクリートの布基礎を新たに作る。

角柱の布基礎

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布基礎の補強

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独立基礎、束石、布基礎

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束石

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基礎補強完了

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