松井建築研究所                    
MATSUI ARCHITECTURE OFFICE                   

1木材と大工
 
なんと言っても木造では大工職人が建築の中心となる。

 

特に木構造は、日本古来の伝統的な骨組みを基本とし、現在に生かしたものとする。

無垢な木材によるガッチリとした骨組み
 
がっちりと組まれた骨組みが木造の命である。土台、大引はヒバ材4寸角(120mm)、主要な柱は4寸角(120cm)以上、梁もワンランク太いものを使う様にしている。

土台

大引、土台は全て4寸角(120mm)のヒバ材。


防虫、防蟻に強く、薬剤散布など必要としない。


コンクリスラブの上に土台と柱がしっかり納まる


手刻み

大工手刻み小屋から現場に搬入


金輪継手


金輪を組み合わせる


現場での手刻み


金輪継手


手刻みによるテラス完成


骨組み

六角堂の骨組みが完成


六角堂の内部から


六角堂完成


納まり

築100年の民家の新柱が納まる


240mmφの新柱と横架材の納まり


完成


棟の納まり


柱と梁と登り梁の納まり


棟上げ


無垢な木による内装

木天井 ピーラー柾板無垢、無塗装材による木天井張


6角形の斜め天井


7つの円弧からなるドームの縦板張り天井


和室造作 樹齢500年以上の天然秋田杉による和室造作


床の間を見る


天井板2分の3は、巾1尺5寸の柾板目透し張り(うずくり仕上げ)


素足で歩くためのフローリング

今はどこへ行っても床はフローリングであるが、そのほとんどはベニヤ合板の上に木を0.2〜0.3mmに薄くスライスしたものを貼付け、これだけではすぐに穴があくのでこの上にポリウレタンの固い皮膜塗装を塗ったものである。椅子、テーブルの足などでやがて塗装がはがれると下地のベニヤが出てきて、ササクレ補修不可能となり張り替えなければならなくなる。又日々プラスチックの塗装の上を歩いているようなものである。
当事務所でフローリング(板張り)と呼ぶのは、無垢な木の厚さ15mm以上のもので、20年、30年と使い込む程に味わいのでてくるものを使用している。塗装も薄くナチュラルオイルで一度拭くだけである。
子供も大人もこの板張りの上を素足でバタバタと歩き回るためのものである。

ナラ板 厚15mm 乱尺(長さ450~1200)


使い込むと内部のタンニンでアメ色のつやが出て美しくなる。価格もポピュラーである。

チークフローリング厚15mm乱尺


船のデッキ等にも使用されていた。水にも強く、使い込むと重厚な色合いになってくる。

チーク巾広板 巾200~300mm,長さ2500~4000mm


広い床を豪快に仕上げるには厚板を一気に敷き詰めてゆく事が大事である。

チーク床板 厚21mm


ヒノキ床板 厚30mm


ナラ床板 厚15mm


木曽桧と浴室

人の肌に直接触れたり、あるいは非常に近いところにくる素材ほど無垢で質感の良いものを使用する事が、良い住宅をつくる一つのポイントになる。
毎日使用する浴室の内装や浴槽には、是非樹齢300年以上の木曽桧を使いたい。湯気ののぼる中に美しい木目がくっきりと映える。特に冬は浴室への足が近くなり、楽しみが増える。
庭の緑に四季を感じながらの桧風呂の入浴はまた格別である。