松井建築研究所                     
MATSUI ARCHITECTURE OFFICE                    



敷地面積    406㎡
 1階床面積    101㎡
 2階床面積    116㎡
延床面積     217㎡
構造      木造2階屋
設計監理    松井建築研究所

都心の利便性の良い好立地にありながら閑静な住宅地にあり、南に開け奥行きのある広々とした敷地である。ゆるやかな南への傾斜地を平に整備され、幅員約5mの生活道路が西に面している。
ご両親の時代から息子さん家族へそしてさらに孫の家族へと住み継がれてきたが、今回は二世帯住宅として新しく木造2階屋が建つ事となった。

1階に親世帯の住居、2階を息子世帯の住居として完全独立型の二世帯住宅とした。建主の85年もの間建ち続けてきた昔の建物への思いは強く、新しい家にも何かその思い出となる物を残したいという強いご希望があった。今回は昔の丸太梁とステンドグラスを子供部屋と階段室に、そして日本間の天井板と床板を仏間に再利用し、新しい空間の中に調和させた。
広く開けた南庭に面した大きな建具は全て木製とし、ピーラー無垢材を使用している。内部の造作も同じ無垢材をふんだんに使用している。これらの造作材は全て松井建築研究所で買い付け材木置場で十分自然乾燥させたものである。内部の造作材は全て無塗装とし、木の持つ優れた調湿効果を十分発揮させ室内を快適にしている。
北の露地は息子世帯の玄関に面し、黒御影の磨き仕上げの石を置いて玄関坪庭とした。
西の道路に総2階の妻側を配し、さらにその前に大きく翼を広げたような庇を廻し、玄関ポーチは味わいのある煉瓦積みとし、新しいファサードを誕生させた。




工事中の様子
ブログ(カテゴリー現場の様子)にて紹介しています。
地鎮祭、基礎工事、上棟、木工時のその後、仕上げ工事、完成−都心の二世帯住宅

2018年度民家再生奨励賞受賞(古材利用)